2006年に公開されたクリント・イーストウッド監督の「硫黄島」2部作。


第二次大戦における硫黄島(いおうとう)の戦いを日米双方からの視点で描いたハリウッド映画である。
その1作めが、「父親たちの星条旗(ちちおやたちのせいじょうき)」で硫黄島の擂鉢山に米軍の星条旗を立てる有名な写真の被写体となった兵士たちのその後を描いている。私もシネコンで見たが、アイスランドまで行って撮影されたという凄まじい戦闘シーンは、強烈な印象を与えてくれました。そして、勝利者であるはずの米兵6人のいかんともしがたい人生の嵐・・・
イーストウッド監督は、戦争が、勝っても負けても残酷で虚しいと語りかけていると思います。

2作めの「硫黄島からの手紙(いおうじまからのてがみ)」でハリウッド俳優の渡辺謙が、総指揮官の栗林忠道陸軍中将を演じている。栗林は、米国留学経験者で米国の国力や米軍の組織だった合理的戦闘能力を承知していました。彼が取った戦闘方法は、食料や水さえ不足する島内で島全体にトンネルを掘り要塞化する事だった。1945年2月、米軍が5日で硫黄島陥落予定をおよそ1ヶ月以上持ちこたえたのです。
イーストウッド監督は、日本に対し多大なる敬意を払いこの作品を製作した事が、日本人の文化や宗教観を見事に描き、ミステイクが、少ないことが言える。

第二次大戦を描いたハリウッド映画は、たくさん見たが、彼らの描いた敵兵のドイツ軍や日本軍の兵士たちは、まるで西部劇のインディアン(ネイティブアメリカン)のように野蛮で無知な人間としか描かれていない。
その意味でこのイーストウッド監督の作品は、私は称賛するに間違いはないと思います。
戦争は、残酷で虚しいと語りかけて描かれていない映画は、カス以外の何ものでもない。